アメフト的なBLOG

熱かった横浜スタジアムと、ずっと続く伝統。

投稿日時:2010/11/15(月) 23:25

『  明日は応援に来ていただけますか?
  大事な試合前はお世話になっているかたに
  感謝しようと思いメールさせてもらいました!
  ・・・(中略)・・・
  全力でがんばって勝ちます!          』

土曜の夜。

メッセージが届いた。

勝てばクラッシュの準決勝に進出、負ければ終わりの大勝負。

何がなんでも勝つ。って気持ちが込められていた。



横浜スタジアムに着いたのは第一試合も前半を終えそうな頃。

自分が思っていた以上に東京大学が検討していて、前半終了時で中央大学14-東京大学13の1点差。

後半に入って3Q残り2分で東大が逆転、17-20で3点差。

ここからさらにヒートアップして4Q開始早々に中大がTDで24-20と再度逆転。

中大にすれば、クラッシュ準決勝に行ける可能性があるだけにどうしても勝たないといけない試合。

たぶん、中大のワンサイドゲームを予想していた観客も少なくなかったのでは?と思う。

予想外のシーソーゲームにスタンドもtwitterも盛り上がる、盛り上がる。。。

ところが4Qの5分33秒、東大の#33が再度逆転のTD。 24-27。

あせる中央、守る東大。

そのまま東大が堅守して、中央大学を倒した。


これで中大が一歩後退。

クラッシュ準決への切符は早稲田と明治の勝者に譲られることになった。


スタンドから報道の控室に移って部屋の中からグランドを眺めた。

みんなどんな気持ちで試合を迎えるんだろ? 勝つことしかイメージトレーニングしてこなかったはずだし。

昨日メッセージくれた選手もアップに余念がない。

なんとか勝ってほしいけど勝負は水もの。


コイントスが終わって試合が開始。

さすがに早稲田のRB#10、末吉(兄)選手は強かった。

いくら明治の選手がしがみついても、それを振りほどいて前に突き進んでいく。

昨年の明治のRB#33、喜代吉選手にイメージが重なる動きだった。

前半が終わった時点で早稲田21-明治7。

明治はパスがインターセプトされたりして思うように点が獲れない。

後半に入り、明治もトリッキーなプレーで仕掛けていく。

だが3Qに末吉選手がTDを決めて28-7で4Qへ。

ここで引き下がらないのが明治の底力。

4Q7分29秒にTDを決めると、早いボール廻しで点を狙う。

残り2分で法政がTDを決め試合を決定づけたが、それでも明治はあきらめず残り20秒でTD。

最終スコアは早稲田38-明治22。

早稲田は#10のスターがチームを引っ張り、明治は全員のチーム力で臨んだ試合。

負けて号泣する選手も少なく、やりきった感が選手全員にあって潔かった。


試合が終わって、早稲田は優勝チームの記念撮影で盛り上がる。

明治は選手が控室に全員帰ったあと、主将の#22加藤選手が一人フィールドに残り、
昨年の4年生から労いの言葉をかけられていた。

4年間の思い出と、主将としての最後の重責が終わってホッとしたのか、目にはうっすら涙が。

グランドの片隅では、野崎総監督が彼の姿を待っていた。

最後の試合を終えて慰めの言葉でも? と思いきや、叱咤の言葉が。。。

これから社会人になり、もっと荒い波に揉まれていく選手に、あえて厳しい言葉をかけるのが
野崎氏の優しさなんだと感じた。

その後に4年生全員に野崎氏の訓示が。

場所は違えど、昨年と同じ光景。

ずっと続く伝統なんだろうな。


プレスの控室に戻って後片付けを終え、帰路につこうと関係者口に向かったら・・・

今年卒業した昨年の4年生たちが現役選手の出待ちをしていた。

Xリーグでプレーを続けている人もいれば、仕事でバリバリ働いている人も。

でも卒業して居場所が離れても、みんな一つのチームで結ばれている。


目には見えないチームの結束力で、また戻ってこれる場所があるのがとても羨ましい瞬間だった。



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