アメフト的なBLOG

勝って笑って、負けて泣いて at 横浜スタジアム。

投稿日時:2010/11/08(月) 01:36

「明日から練習がないって考えられないよな?絶対に今日勝つよな?」

「そりゃそうよ。勝つに決まってる。」

って会話が聞こえてきた。

見ればPhoenixの選手が前に座っている。

たぶん一年生だろう。体はデカイけど顔は高校生と同じぐらいあどけなさが残ってる。

1人がバッグから紙を取り出してハンドシグナルの練習を始めた。

「おまえ、こんなとこで練習するの?」

「だって、間違えると先輩に迷惑かかるじゃん。」

ちょっと感動した。チームが勝つために自分は何ができるか?一年生だけど役割が分かってる。

そうしているうちに電車が駅に着き、横浜スタジアムまで歩いた。

ちょうど東海大学と日体大の試合が始まって前半が終わるころ。

日体大は入れ替え戦に出る事が決まっているので、東海大が勝つかどうか?

勝てば専修大が入れ替え戦にまわり、負ければ東海大がその立場になる。

結果は10-7で日体大の勝利。

昼メシを食って戻ってきたら、慶應と国士舘の試合が始まっていた。

スタジアムに入ったところでPhoenixの4年生達が観戦していて、#85臼井選手と目が合ったので挨拶をした。

いい試合をしてほしいって心の中で思いつつ。

慶應と国士舘の試合は下馬評どおり慶應の勝利。

負けても勝っても、どちらのチームも最終戦。

お互いに納得がいく内容で終えられたのかどうか?が気になる。

3Qに入った頃から、Phoenixの選手たちがフィールドの隅でアップを始めた。

Tomahawksの選手たちの姿はまだ見えず。

慶應と国士舘の結果を見届けてから、プレスの控室へ行ってAブロックの決勝戦をどこから撮るか?
考えながらしばし休憩。

すでに両チームは試合前のアップで忙しく、フィールドに出てスタンドを見たら観客で埋まってきていた。

試合が動いたのは2Qも残り2分を切ったころの法政のTD。

それまでは一進一退の攻防をお互いに続けていたが、フィールドゴールも決まらなかったり中々点に
結びつかないなかで法政が先制点をGET。

ここから少しずつ法政と日大の差が開いてきて3Q終了時は13-0で、4Qの開始早々に法政が
追加のTDを決めたので、試合もこれまでかと思った。

チームエリアを見ると、Phoenixの4年のLBが泣いていた。

4年間ずっとプレーしてきた思い出が頭を駆けめぐっていたのか、今の試合で点が入らない悔しさなのか、
色んな気持ちがあったんだと思う。

そんな時、4Q開始して5分くらいに一年生の#23原田選手がTDを決め、19-6。

続いて残り2分で#13安藤選手から#81クラーク選手にパスが通り19-13。

あとTD一つで同点。

Tomahawksの選手も点を獲らせないよう必死でディフェンスにまわる。

最後は法政の攻撃で時計の針が進み、試合終了。

オレンジの軍団は歓喜の声で選手が跳ねまわっていた。

次の試合も勝利は見えているので、クラッシュボウルの決勝で早稲田・明治の勝者と当たることになる。

赤の軍団は今シーズンの日程がこれで終わり。

観客席に向かって深々と頭を下げ、フィールドを後にする選手たちを見ていると、
「勝ってほしかったな」という気持ちがよぎった。

負けることを考えて試合に臨む選手はいないし、誰もが勝つことを信じてプレーしているわけで。

それでも勝利は片方のチームにしかやって来ない。

スタンドの観客もまばらになり、法政の選手たちが優勝の記念撮影をしているのが終わるころに、
Phoenixの主務が一人で泣きながら後片付けをしていたのを見て、おもわずもらい泣きしてしまい・・・。

プレスの控室に戻ったら、撮影で疲れたことよりも試合の興奮でドッと疲れた。

「法政の記者会見が始まりますよ~」と本部の方が声をかけて下さったけど、法政の試合はまだ見れる。
なので法政の選手には勝利おめでとうございますってことと、日大の分もてっぺん目指してほしい。


気になったのは、朝来る途中で会話をしていた二人の一年生のこと。

チームに迷惑をかけないようにハンドシグナルの復習をやってたけど、残念だったなと。

プレスの控室を出てPhoenixの選手控え室の前を通ったら泣き声が廊下まで聞こえていた。

それを耳にしながら廊下で黙々と着替える下級生たち。

4年生はこれで終わりだけど、3年生はまだ同じチームで試合ができる。

法政に負けた悔しさがあれば、来年はもっと強くなってほしい。


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